6月に送る手紙の書き出し!ビジネスにも使える例文を紹介

6月に送る手紙の書き出し!ビジネスにも使える例文を紹介

記事更新日: 2023/06/12

執筆: 太田繙

6月に手紙を送ろうとしたとき、「書き出しはどうすれば良いのだろう」と疑問に思うことはありませんか。

いざ手紙を書こうと思っても書き出しの文章をスラスラと書ける人は少ないかもしれません。

この記事では、6月に送る手紙の書き出しや、結びの文章についても例文を紹介します。

ビジネスだけでなく、カジュアルで使える例文もありますので参考にしてみてください。

ビジネスでも使える6月の書き出し例文

ビジネスでも使える6月の書き出しを、6月の上旬、中旬、下旬に分けて紹介します。

手紙の書き出しとは頭語と前文のことで、「拝啓 初夏の候、貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」などと書く部分のことです。

季節に触れ、相手方の安否を気遣う言葉を添えます。

1. 上旬の手紙の書き出し例5つ

ビジネスでも使える6月上旬の手紙の書き出し例は次のとおりです。

ビジネスでも使える6月上旬の手紙の書き出し例

  • 拝啓 初夏の候、貴社なお一層ご繁栄の事とお喜び申し上げます。
  • 拝啓 向夏の候、貴社ますますご発展のこととお喜び申し上げます。
  • 拝啓 薄暑の候、貴社より一層ご清栄のこととお喜び申し上げます。
  • 拝啓 梅雨も間近の今日この頃、貴社ますますご繁栄の事とお喜び申し上げます。
  • 拝啓 麦もほどよく色づく折、ますますご壮健のことと存じます。


フォーマルなビジネスシーンでは、時候の挨拶について漢語調にするのが簡潔で好まれます。

漢語調だと「かしこまりすぎている」と感じるときは、口語調にすると良いでしょう。

2. 中旬の手紙の書き出し例5つ

ビジネスでも使える6月中旬の手紙の書き出し例は、次のとおりです。

ビジネスでも使える6月中旬の手紙の書き出し例

  • 拝啓 入梅の候、貴社におかれましてはますますご壮健のことと存じます。
  • 拝啓 梅雨の候、貴社より一層ご清栄のこととお喜び申し上げます。
  • 拝啓 短夜の候、貴社ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
  • 拝啓 黄梅の候、貴社いよいよご発展のこととお喜び申し上げます。
  • 拝啓 霖雨の候、貴社におかれましてはなお一層ご隆盛のこととお慶び申し上げます。


6月中旬は梅雨の時期にさしかかるため、ややネガティブな印象ですが、たとえば黄色く熟した梅の実をあらわす黄梅(おうばい)の候など、ポジティブな時候もあります。

3. 下旬の手紙の書き出し例5つ

ビジネスでも使える6月下旬の手紙の書き出し例は次のとおりです。

ビジネスでも使える6月下旬の手紙の書き出し例

  • 拝啓 夏至の候、貴社におかれましてはますますご壮健のことと存じます。
  • 拝啓 向暑の候、貴社なお一層ご清栄のこととお喜び申し上げます。
  • 拝啓 向夏の候、貴社ますますご健勝のことと存じます。
  • 拝啓 梅雨明けの候、貴社より一層ご発展のこととお喜び申し上げます。
  • 拝啓 小夏の候、貴社におかれましてはますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。


6月下旬には、夏至や梅雨明けに加え、向夏や向暑、小夏など夏を意識した季語を用いるのも良いでしょう。

カジュアルな6月の書き出し例文

続いて、ビジネスシーンだけでなくカジュアルなシーンでも使える6月の書き出し例文を紹介します。

1. 上旬の手紙の書き出し例5つ

カジュアルな6月上旬の手紙の書き出し例は次のとおりです。

カジュアルな6月上旬の手紙の書き出し例

  • 拝啓 暖かくなり、街でも半袖を着た人の姿が目立つようになってきました。
  • 拝啓 梅雨の足音も感じられ、お変わりなくお過ごしでしょうか。
  • 拝啓 暑さを感じる頃となりましたが、いかがお過ごしですか。
  • 拝啓 衣替えの季節を迎えますが、お変わりありませんでしょうか。
  • 拝啓 初夏のさわやかな風が心地よい季節となりました。

 

2. 中旬の手紙の書き出し例5つ

カジュアルな6月中旬の手紙の書き出し例は次のとおりです。

カジュアルな6月中旬の手紙の書き出し例

  • 拝啓 梅雨の時期となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
  • 拝啓 連日の雨ですが、お変わりなくお過ごしですか。
  • 拝啓 梅雨寒の日々ですが、体調などくずされていないでしょうか。
  • 拝啓 梅雨に入ってから湿度の高い陽気が続いていますが、いかがお過ごしですか。
  • 拝啓 梅の実がほんのり色づく頃となりました。

 

3. 下旬の手紙の書き出し例5つ

カジュアルな6月下旬の手紙の書き出し例は次のとおりです。

カジュアルな6月下旬の手紙の書き出し例

  • 拝啓 今年も早いもので半分が過ぎようとしているところ、いかがお過ごしでしょうか。
  • 拝啓 梅雨明けも近づき、海や山への期待が高まってきました。
  • 拝啓 本格的な夏を前に暑さが厳しくなってきましたが、お変わりありませんか。
  • 拝啓 青空がまぶしく輝き、夏の気配を感じられる頃となりました。
  • 拝啓 梅雨明けの青空がさわやかに広がるこの頃、お変わりなくお過ごしでしょうか。

 

ビジネスでも使える結びの挨拶例文

手紙の書き出しの文章(前文)について紹介しましたが、同様に書き終わりの文章(末文)も添えるのが一般的です。

末文も6月に適した表現で、相手の健康や繁栄を祈る言葉を添えます。

次の挨拶例文は、季節にかかわらずよく利用されるものです。

季節にかかわらず使える結びの挨拶例(ビジネス)

  • 引き続きご高配を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
  • 今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
  • 貴社のますますのご発展を心より祈念しております。
  • 皆様のご多幸とご健康を心よりお祈り申し上げます。
  • 皆様のご多祥を心よりお祈り申し上げます。

 

1. 上旬の手紙の結び例5つ

ビジネスでも使える6月上旬の手紙の結び例は次のとおりです。

ビジネスでも使える6月上旬の手紙の結びの挨拶例

  • 爽やかな麦秋の折、なお一層のご発展を心よりお祈りいたしております。
  • 青葉さざめく初夏の折、さらなるご活躍をお祈りしております。
  • 青葉あざやかなこの季節、ますますのご発展をお祈り申し上げます。
  • 初夏の折、どうかご自愛専一にますますのご活躍をお祈り申し上げます。
  • 入梅の折、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

 

2. 中旬の手紙の結び例5つ

ビジネスでも使える6月中旬の手紙の結び例は次のとおりです。

ビジネスでも使える6月中旬の手紙の結びの挨拶例

  • 入梅の折、皆様のますますのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
  • 梅雨晴れの青空を待ちつつ、ますますのご健勝を心よりお祈り申し上げます。
  • 梅雨寒の時節柄、ご体調崩されませぬよう、ご自愛専一にお過ごしください。
  • 梅雨冷えの厳しき折、お風邪など召されませぬようにお気をつけください。
  • 長雨の折、どうかお体を大切になさってください。

 

3. 下旬の手紙の結び例5つ

ビジネスでも使える6月下旬の手紙の結び例は次のとおりです。

ビジネスでも使える6月下旬の手紙の結びの挨拶例

  • 蒸し暑い日が続きますが、体調には十分お気をつけください。
  • 向暑の折、お体を大切にお元気でお過ごしください
  • 季節の変わり目ですので、何卒お体おいといください。
  • 蒸し暑い日が続いておりますが、どうかお体ご自愛下さい。
  • 爽やかな初夏の折、皆様のますますのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

 

カジュアルな結びの挨拶例文

続いて、かしこまりすぎないカジュアルな結びの挨拶も紹介していきます。

1. 上旬の手紙の結び例5つ

カジュアルな6月上旬の手紙の結び例は次のとおりです。

カジュアルな6月上旬の手紙の結びの挨拶例

  • 梅雨も間近ですが、どうかお健やかにお過ごしください。
  • 梅雨入りの知らせが気になる頃です。体調に気をつけてくださいね。
  • 梅雨も近づいてきているので、体に気をつけて元気でいてください。
  • 梅雨になると外出も減りますので、お互い体調管理に気をつけましょう。
  • 夏に向けて、ぜひ楽しい計画を立てたいですね。

 

2. 中旬の手紙の結び例5つ

カジュアルな6月中旬の手紙の結び例は次のとおりです。

カジュアルな6月中旬の手紙の結びの挨拶例

  • 長雨で体調をくずさないよう、お互い留意したいですね。
  • 梅雨冷えの時期ですので、風邪などひかないようにお気をつけください。
  • 雨は続きますが、気持ちは爽やかに保ちたいですね。
  • 梅雨明けが待ち遠しいですね。どうかお元気でいてください。
  • もうすぐ梅雨が明けますね。どうぞお健やかにお過ごしください。

 

3. 下旬の手紙の結び例5つ

カジュアルな6月下旬の手紙の結び例は次のとおりです。

カジュアルな6月下旬の手紙の結びの挨拶例

  • 暑くなってきますので、水分補給なども意識したいですね。
  • 季節の変わり目に、体調をくずされないよう願っています。
  • 梅雨明け間近ですね。お会いできる日を楽しみにしています。
  • 本格的な夏がやってきますね。どうかお元気でお過ごしください。
  • 海や山が楽しみな季節ももうすぐ。また遊びに行きましょうね。

 

6月の風物詩や節気を意識しよう

6月だからといって、季節を意識した書き出しや結びとする必要はありませんが、季節にちなむのは、四季の豊かな日本ならではです。

ビジネスシーンでさえメールやチャット、SNSで気軽にコミュニケーションが取れる近年、せっかく手紙を出すのなら、6月にちなんだ風物詩や節気を意識してみましょう。

風物詩や花

「6月といえば何か」を示す風物詩を以下にまとめました。

6月の風物詩

  • 6月1日:衣替え
  • 6月11日:入梅(雑節)
  • 6月の第3日曜日:父の日
  • 6月21日:夏至の日(二十四節気)
  • 6月30日:夏越の祓(なごしのはらえ)
  • 6月全体:梅雨、ジューンブライド(6月の花嫁)


6月といえば「梅雨(つゆ)」をイメージする人が多いでしょう。

実際、気象庁によれば2020年までの過去30年の平均(平年)で梅雨入りは6月7日ごろ、梅雨明けは7月19日ごろとされており、6月のほとんどは梅雨です(関東甲信地方 2022年6月14日更新データより)。

6月によく咲く花も紹介します。

6月によく咲く花

  • アジサイ
  • アナベル
  • クチナシ
  • ドクダミ
  • ラベンダー
  • ツユクサ
  • ユリ
  • 花菖蒲(ハナショウブ)

 

節気

二十四節気とは暦で季節を表す言葉のことです。

先ほども6月21日は夏至の日と紹介しましたが、まさに夏至は二十四節気のひとつとなっています。

6月の手紙では「夏至の候」と書き出す例文も紹介しましたが、夏至以外にも6月の二十四節気があるので確認してみましょう。

6月にかかる二十四節気

二十四節気 日付 概要
小満
(しょうまん)
5月21日~6月4日ごろ
  • 1年で最も過ごしやすいといわれる
  • 湿度も低めで爽やかな風が吹く
  • 暑くも寒くもない
  • 麦が実り始めて少しばかり安心することから「小満」と呼ばれるようになった
芒種
(ぼうしゅ)
6月5日6月20日ごろ
  • 稲をはじめ、穀物の種を蒔く時期とされる
  • そろそろ梅雨に入るころ
夏至
(げし)
6月21日7月6日ごろ
  • 夏に至るころ、1年で最も昼間が長い時期
  • 蒸し暑い


二十四節気は古代中国(黄河流域)から伝わったものであり、日本の季節と比べて約1ヵ月ほどのずれがあります。

まとめ

6月の手紙の書き出しは、季節柄、梅雨のイメージが強くネガティブな文章になってしまうことも多いものです。

少し視野を広げると6月は、アジサイやラベンダー、ユリなど可憐な花々に加え、麦の収穫なども目をひきます。

その時々の季節感や手紙を出す人との関係性をふまえ、ぜひ素敵な書き出しや結びの文章を考えてみてください。

画像出典元:Pixabay

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