ニューノーマル時代のバックオフィス課題発見イベント『 Less is More. 』参加レポート

ニューノーマル時代のバックオフィス課題発見イベント『 Less is More. 』参加レポート

記事更新日: 2020/11/30

執筆: 編集部

これまで約48万社のデジタルトランスフォーメーション(DX)をサポートしてきた株式会社インフォマート主催のオンラインイベント"Less is More" が11月16日(火)に開催されました。

記念すべき2020年最後を飾る今回のトピックは「請求書の未来

コロナ流行で加速したDXにより、請求書を取り巻く環境は大きく変わり始めている。

日本を代表する電子請求書サービスの企業6社が一堂に会し、電子請求書サービスの未来について語り合った。

基調講演では、DXを取り巻く法律や行政、マネジメント、健康など様々な分野のエキスパートが登壇した。

イベント開催の背景

バックオフィス業務はどの企業にも発生するものにも関わらず、DXへの対応は遅れがちな現状がある。

そんな環境に置かれるバックオフィス部門が先立ってDXすることで、会社全体のDX推進の象徴となるれるのではないか。

2023年のインボイス制度という請求書業務のターニングポイントに向けて、バックオフィスの電子化を広く進めるとイベント開催への想いを主催者インフォマートの木村さんは語った。

 

イベント前半

インボイス制度施行を期に変化が求められる請求書業務課題とその対応

数年前から各企業は、請求書業務においても電子化を検討している。それなのに、コロナ禍での緊急事態宣言期間にも関わらず出勤が求められた。

こうした背景を受け、現在政府は2020年12月に大幅な税制改正は検討している。

様々な変化が見込まれる今こそ、各社はDXを推し進めるべきだと袖山さんは話す。

本セッションでは、今知っておくべき請求業務電子化に関連する法律をわかりやすく解説。合わせて経理業務の課題と電子化による解決策を説明した。

プロフィール

袖山 喜久造/ SKJコンサルティング合同会社 業務執行社員

請求業務の本当の電子化とは

請求業務は大きく分けて「請求書発行」と「入金管理」、「債権管理」の3つに分けられる。

現在の取り上げられている請求書の電子化では請求書の発行にとどまっており、本質的な解決はできていないと株式会社ROBOT PAYMENTの藤田さんは語る。

こうした背景から、これからの請求・債権管理には「請求書の電子化」と「入金データと連携したクラウド管理」の2つを進める必要があると言及し、それを可能としたROBOT PAYMENTの各サービスを紹介した。

プロフィール

藤田 豪人/ 株式会社ROBOT PAYMENT フィナンシャルクラウド事業部 執行役員 フィナンシャルクラウド事業部長

電子取引導入が進まない最大の課題とその解決

紙を使っての取引は“紙”ゆえの余計な業務が、送信者、受信者ともに発生する。

電子取引はその双方のコスト削減が実現できるにも関わらず、なかなか導入が進まない。

その大きな原因となっているのは「取引先が受け入れてくれないこと」が大きく関わっているとトレードシフトジャパン株式会社の菊池さんは述べる。

そうした取引先の参加率を上げるべく、取引先の負担を最小限にするTRADESHIFTを紹介した。

プロフィール

菊池 孝明/ トレードシフトジャパン 株式会社 代表取締役社長

電子化は「スモールスタート」

コロナ禍でリモートワークが広まったものの、実際に完全リモートワークの企業は約5%。

出社しないとできない業務の中に帳票(経理)業務における紙対応が多くあり、

DXを進めることでリモートワークが実現できるという。

一度の大掛かりなシステム導入に抵抗を感じる人には、紙の電子化とアウトソーシングをすることが良いとコクヨ株式会社の渡部さんは提案。

電子化を行う際の注意点や導入フローを説明しつつ、スモールスタートする事ができる@TOVASを紹介した。

プロフィール

渡部 善之/ コクヨ株式会社 事業推進センター ネットソリューション事業部 @Tovas推進グループ

パネルディスカッション①

電子証明書ベンダー企業だからこそ見える、世の中のダイナミックな変化と未来について語り合った。

電子請求書周りでの変化は3社ともコロナの影響を受け好転していることを実感。

ただ2023年に向けて、電子請求書の認知を高める活動や電子化が難しい数パーセントの企業へのフォローを実施していくことを確認した。

中小企業庁のデジタル・トランスフォーメーションの取組

民間企業だけではなく、行政機関もDXを促進している。

その中核ともいえる経済産業省中小企業庁から菅原さんが登壇し、政府の行うDX支援策や豊富な補助金制度を紹介した。

プロフィール

菅原 美潮/ 中小企業庁 長官官房総務課 デジタル・トランスフォーメーション室 係長

              

清宮流マネージメントの極意

ラグビーで早稲田大学、サントリー、ヤマハの監督を20年清宮さんが自身の激動の歴史を振り返りながら、貫いてきた信念についてアツく語った。

プロフィール

清宮 克幸/ 公益財団法人日本ラグビーフットボール協会 副会長

 

イベント後半

電子化で生産性20倍向上

請求書発行までの書類の印刷・三つ折り・封入・投函の業務は、時間もコストもかかる。

そんな手間を効率化することで、圧倒的な生産性の向上、コスト削減、更にはテレワークが行いやすくなる効果が見込めるとラクス株式会社の松崎さんは語る。

実際に導入したことで生産性20倍向上を実現したという楽楽明細について紹介した。

プロフィール

松崎 健一/ 株式会社ラクス 楽楽明細事業部 ダイレクトセールス課 経理業務改善コンサルタント

電子請求書のこれまでとこれから

これまでの請求書には、発行側と受取側どちらにとっても多くの手間やコストがかかっていた。そんな中大きく変わり始めている請求書を取り巻く環境や未来について、株式会社インフォマートの源栄さんがポイントを整理しながら解説。

さらに、データそのものの送付ができ、導入の当日に使用可能な便利なBtoBプラットフォームについて紹介した。

プロフィール

源栄 公平/ 株式会社インフォマート 事業推進・戦略営業 事業推進2部 部長

パネルディスカッション②

電子請求書周りでの変化とその障害について楽楽明細を運営するラクスの倉島さんとBtoBプラットフォーム請求書を運営するインフォマート園田さんが語った。

変化については政府の後押しもあり、かなり受入率が高まっているが、まだまだ請求書は紙じゃないと認められないと思っている人が多いそうだ。

各企業が一丸となって、イベントや協議会を通して日本のDXを押し進めることが大切だと確認した。

プロフィール

倉島 祐一郎/ 株式会社ラクス 楽楽明細事業部 シニアマネージャー

Withコロナ時代にこそサウナ?!

慶應義塾大学特任助教、医師に日本サウナ学会代表理事という面白い肩書きをもつ加藤さんが登壇。

コロナ禍で心身の健康に注目が集まる中「たのしく、健康に」をモットーに、サウナに入ることによる数々の病気の予防効果を紹介した。

プロフィール

加藤 容崇/ 日本サウナ学会 代表理事 慶應義塾大学 特任助教 (医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット) 北斗病院 医師(腫瘍医学研究所)

事業者向けのデジタルサービス

これまで何度も同じ情報を入力したり一から書類を作らなくてはいけなかったりと面倒臭い手続きの多かった行政手続き。

それらを更に使いやすくするために、経済産業省によるデジタル化が進んでいる。

その中から、経済産業省の吉田さんが事業者向けのデジタルサービスについて紹介。

 

プロフィール

吉田泰己/ 経済産業省 商務情報政策局総務課情報プロジェクト室 情報プロジェクト室長

 

最後に

今年から始まった "Less is More"。

第3回目となる今回も、様々な分野から登壇者が登場し、大きな盛り上がりを見せた。

DX推進で無駄な業務をなくし、人々が働きやすい未来はもうすぐそこに来ているのかもしれない。

来年も株式会社インフォマートは、様々なイベントを開催するようなので、乞うご期待!!

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